製造貨幣大試験とは?
製造貨幣大試験(せいぞうかへいだいしけん)とは、造幣局で製造された貨幣の量目および品位が規定通りに作られていることを内外に示すために行われる試験のことです。
製造貨幣大試験は、明治5年5月13日(1872年6月18日)に第1回目が行われ、財務大臣の下、年に一度実施されています。
貨幣大試験と呼ばれることもあります。
試験対象貨幣
その年度に製造された貨幣が対象になります。また、前年製造されたにもかかわらず大試験の対象にならなかった貨幣が含まれることもあります。
大試験の対象には、現行の貨幣以外に「記念貨幣」なども含まれます。
対象貨幣の選取
大試験に対象になった貨幣は、選取して試験を行います。
「選取」とは、一定枚数につき1枚を大試験の実施用に選び取ることを言います。
選取基準となる枚数は、貨幣ごとに異なります。
例えば、現行の500円ニッケル黄銅貨幣の場合、40,000枚又はその端数につき1枚が選取され、大試験の対象となります。
公差
貨幣の量目および品位は厳密に製造されていますが、工業製品である以上誤差が発生します。
そのため、貨幣ごとに法廷量目を基準に、試験の合格上限と合格下限が設けられています。
この法定量目との許容誤差のことを「公差」といいます。
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