開基勝寶(かいきしょうほう)とは?
「開基勝寶」は日本最初の金貨です。(現在の漢字を使うと開基勝宝)
円形に方孔(四角い穴)が開き、文字「開基勝寶」は吉備真備(きびのまきび)の筆と伝わっています。
(吉野真備は日本奈良時代の学者[持統天皇9年(695年)~宝亀6年(775年)])
写真
写真は「日本の貨幣コレクション」定期購読者プレゼントのレプリカです。
<表面>
<裏面>
基本情報
- 奈良時代8世紀
- 金鋳製
- 径2.4~2.55
- 厚0.2
- 重要文化財
開基勝寶はわが国最古の金貨
「続日本紀(しょくにほんぎ)」天平宝字4年(760年)3月16日の条に、私鋳銭(私的に偽造された銭)が多いため「萬年通宝(銅銭)」、「太平元宝(銀銭)」、「開基勝宝(金銭)」を新たに鋳造したことが記されています。
銅銭10を銀銭1に、銀銭10を金銭1にあてたと言われています。つまり、開基勝宝1枚は萬年通宝100枚分に相当します。
現存する開基勝寶
現存するものは全部で32枚で、2か所から出土しています。
1枚は奈良西大寺塔跡から出土したもので、質量17.6g(皇室御物)、残りの31枚は同じく西大寺町から出土し、質量11.0g~14.7g(東京国立博物館収蔵)でした。
古銭情報局内・関連
古銭図書館
- 太平元宝(たいへいげんぽう)<現物が行方不明の幻の銀銭>
- 開基勝宝と同時期に発行された銀貨
- 日本における「金貨」の変遷
- 開基勝寶に関する記述があります。
古銭ニュース
- 日本の貨幣コレクション<レプリカ付き>創刊!
- 日本の貨幣コレクションの内容について記載しています。